ゲストのご経歴
片桐 豪志 様
ガバメント&パブリックサービシーズ
パートナー
[ 経歴 ]
総合シンクタンク、デロイト トーマツ コンサルティングを経て、有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部ガバメント&パブリックサービシーズにて現職。また、科学技術イノベーションの社会実装を支援するDeloitte Tohmatsu Science and Technologyを推進。
電力、海外インフラ輸出、ESG投資・SDGs、地方創生・産業振興等の幅広い分野で大規模プロジェクトの企画立案、戦略策定、実行支援といったコンサルティングサービスを提供する。企画の具体化と推進、プロジェクトマネジメントを得意とする。著書に「事業プロデューサーという呼び水(共著)」、「インパクト評価と社会イノベーション(共著)」がある。
中條 蕗子 様
ガバメント&パブリックサービシーズ
マネジャー
[ 経歴 ]
シンクタンク、デロイト トーマツ コンサルティングを経て、有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部ガバメント&パブリックサービシーズにて現職。薬剤師。
おもに中央省庁のお客様向けに、技術動向などの調査分析、戦略立案支援、プロジェクトマネジメントといったリサーチ・コンサルティングサービスを提供している。
松野 由佳 様
ガバメント&パブリックサービシーズ
マネジャー
[ 経歴 ]
ITベンダを経て、有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部ガバメント&
パブリックサービシーズにて現職。
公共のお客様向けに、経理、人事といった内部事務系システムの調達支援を中心に、システ
ムのライフサイクルに沿って幅広くITに関するアドバイザリーサービスを提供する。
ガバメント&パブリックサービシーズ(G&PS)とは?
-社会変革に関するビジネス、およびキャリアにおいて中核的な機能を果たしているG&PSの活動についてご説明をいただきたいと思います。
片桐:
まず、G&PSがどこに位置しているのかについてご説明します。デロイトトーマツグループは大きな組織で、全体で約1万5000名が在籍していますが、デロイトトーマツ合同会社のもと、大きく5つのにビジネスと1つのコーポレート機能に区切っています。
片桐:
有限責任監査法人トーマツは、監査・保証業務とリスクアドバイザリーから構成されており、デロイト トーマツ グループの基盤となっており、我々はリスクアドバイザリー(RA)に所属しています(有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部)。そして、コンサルティング領域のデロイト トーマツ コンサルティング合同会社や、M&A・クライシス領域のデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、また、デロイト トーマツ税理士法人やDT弁護士法人、そして、グループ内の事業法人の主要なコーポレート機能を持つ、デロイト トーマツ コーポレートソリューション合同会社があります。
RA事業本部もいくつかのサービスラインに分かれていて、その中にG&PSがあるという位置づけです。
片桐:
G&PSの中にもいくつかテーマがあり、行政経営・地域経営という地方自治体・総務省・内閣府・国交省と地域づくりの仕事をしているチーム、私が担当している産業振興という、経産省・特許庁等で経済政策に関与する方々とお仕事をするチーム、大学にコンサルをする教育チームや、JETRO・JICA・JBICと仕事をする海外コンサルチーム、最近増えてきている国や自治体にデジタルを導入するデジタルガバメント推進チームに分かれて活動をしています。ちなみにG&PSのクライアントは、官公庁のみではありません。社会を良くするという意図での名称であり、実際には民間企業とも多くお付き合いがあります。
片桐:
チームに分かれていると言いましたが、よくあるチーム毎に縦割りにならないよう、一つのチームに属しているが他のチームの仕事もするというクロスアサインを実施しています。人によっては3つ以上のチームにまたがっている、あるいは、プロジェクトベースで担当する等の形で取り組んで、様々なソリューションを自分で持つことができる体制をとっています。
社会課題は1つのソリューションでは解決することができないため、自分の中に引き出しを多く持つことができるように、様々なチームで仕事をするということに取り組んでいます。
中條:
最近SDGsという言葉がメディアでも頻繁に使われていますが、G&PSでは、以前からSDGsで取り上げているような社会課題の解決を目標としてクライアントの課題解決に取り組んできました。G&PSは収益よりも社会的課題解決に繋がるか否かが、案件としての取り組みに意義を感じる部門です。
本領域でトーマツがNo.1になれるよう、社会課題にどのようにアプローチしようかというところを重視して取り組んでいます。
片桐:
デロイト トーマツの強みとして全国に事務所があるということが挙げられます。地方創生の仕事を行う際は、地元にしっかり根付いた人々が我々の仲間にいるということは非常に重要です。地区事務所は地元企業様に対して、何十年も前から監査やコンサルティング等のサービスを提供し、リレーションを構築していますので、地域づくりの仕事をする上で良い土台となっています。
事業プロデューサー派遣事業の成功プロセスとその後
-片桐さんは『事業プロデューサーという呼び水』という書籍も出版されていますが、この事業がG&PSの成功事例の一つと伺いました。
片桐:
事業プロデューサー派遣事業の事例ですね。
地域経済は地元の中小企業の売り上げの積み上げが支えています。それを一つ一つ良くしていくためには、時折地方に足を運んでコンサルをするだけではうまく行きません。「地域にコンサルを貼り付けて、支援をするというモデルを作れないか」ということで立ち上げたのが、事業プロデューサー派遣事業です。
「地域に、コンサルを3年間張り付けるとどうなるのか」という、ある意味では実証実験でもあったわけですが、このビジネスモデルを取り入れて、実際に地域の中小企業の売上が上がりました。それから、事業の海外進出・下請けから脱却など、目に見える成果を上げることができました。結果にこだわって仕事をして、まだ誰も取り組んだことのない領域で、結果の上がる仕事ができたことは良い成功事例だと思います。
最初は国の予算で進めていましたが、現在は徐々に自治体に広げていて、だんだんと根付いてくると良いと思っています。
地方の中小企業支援センターのセンター長に、東京の第一線で活躍してきたビジネスマンを募集する事例も増えましたが、任期や年収ダウンなどの障壁があり腰を据えて取り組めないという課題がありました。そこで、デロイト トーマツがその人材(事業プロデューサー)をかかえ、バックアップをするという体制を構築しました。
キャリアアップにつながり、デロイト トーマツがバックアップする、その結果として、地方創生を成功させる、成功事例を数多く作るというところまでをパッケージのような形で行うことで、良い成果を上げることができました。
松野:
メンバーは元自治体職員の方や官公庁の方が比較的多いと感じています。G&PSは大阪や福岡にも拠点があるため、周辺自治体に勤務されていた方もいます。
片桐:
事業プロデューサー派遣事業では、3億円の予算をいただいて、最終的に少なく見積もって約6倍の経済効果がありました。売上がどれくらい増えたのかを教えていただける中小企業さんも、融資額を教えていただける金融機関さんもなかなかいるものでもないと思いますが、3年間信頼関係を構築した中で、教えていただけた部分での試算です。
やってどうだったか、何がだめだったか良かったかを理解して振り返り、次の経済政策に活かすという、この循環をひたすら地道にやっていくということが大事と思っています。
G&PSにおけるダイバーシティ・女性の活躍について
-G&PSにおけるダイバーシティ・女性活躍の状況についてお話しいただきたいと思います。
中條:
私の大学時代の専攻は薬学、大学院は生命科学でした。前職でも官公庁案件に関わったことはありましたが、G&PSに所属するまで地域振興には触れたことはありませんでした。よって、そもそもパブリックセクターの経験がないと務まらないというわけではなく、イチ生活者の視点や民間企業との仕事の経験から、あるべき姿を発想して業務に取り組んでいけばよいと思います。G&PSでは専門的な知見よりも、クライアントと対話する際の柔軟性が求められると思います。
現在G&PSには3人の女性マネジャーがいますが、女性の活躍を推進するためにも、女性管理職の登用、女性採用を積極的にすすめています。
松野:
前職はシステムエンジニアで、官公庁向けのシステム開発に携わっておりました。
現在はデジタルガバメント推進をテーマとしたチームに所属し、主に公共のお客様向けのシステム導入に関するアドバイザリーを実施しています。BPRから、計画の策定、要件定義、業者選定、PMOとシステム導入の一連の工程に関わります。チームには複数の女性が所属しており、私のような元SEや、事業会社の経験者など様々な背景をもっていますが、それぞれの専門性を生かして活躍しています。
特にG&PSは、行政がDXを推進している中、政策に直結した案件の仕様書の策定等に関わることができることが魅力の一つです。
社会変革プロフェッショナルを志す方へのメッセージ
-最後に、社会変革プロフェッショナルへのキャリアを考えられてる方へのメッセージをいただけますでしょうか。
片桐:
社会変革はなかなか一筋縄ではいかないことだらけですが、それでも折れずに社会に変革を起こしたいという想いを持ち、事業をリードできるような人材を我々は求めています。ただ、もちろん最初からできる人はいないので、問題意識と必要なことを吸収する素直さを持っていて、だんだんとそういったリーダーに成長していけばいいと思っています。
まずは社会を変革したいという想いを持ち、様々な社会問題をなんとか解決したいと考え、10年20年という長いスパンでその志を追い続けられる方、そのようなシンプルな志を持っている方に入社いただきたいと思います。
中條:
ニュートラルな方がいいと思います。パブリック関係の知見はある程度は持っていたほうが良いと思いますが、持っていなければダメということではありません。経験や知識があっても頭が凝り固まっている方より、物事を柔軟に考えられる方のほうが良いので、経験ないとチャレンジできないというわけではありません。
松野:
私の所属するチームはITの知見は持っているに越したことはないですが必須ではありません。ITに限らず何らかの専門分野を持っている方がいいですね。アドバイザリーの対象となるシステム化業務の種類を限定しているわけではないので、案件の可能性は広範囲に及びます。専門分野をお持ちの方はどこかで専門性を活かせるかもしれません。また、それぞれの専門性を生かしながら協力して実施する案件が多いので、チームワークを大切にしていただける方がいいですね。
-本日はお時間いただきありがとうございました。
有限責任監査法人トーマツの
求人情報
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■求人:
大手監査法人のパブリックセクター向けコンサルタント
■年収イメージ:
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■求める人物像:
・プロジェクトマネジメント、マルチタスク対応が可能なこと。
・ビジネスを開発し、レバレッジを効かせてビジネス規模を大きくしていけること。
・ビジネスを志向しつつ、社会に貢献する意識を持っていること。
・積極的・能動的にビジネス開発とその実行に携わる意識を持っていること。
・多様な専門性を有するメンバーと協業できる柔軟性を持っていること
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