住宅設備大手のLIXILは2月、「2025年までに世界で1億人の衛生環境を改善する」との目標を達成したと発表した。途上国向けソーシャルビジネス「SATO」事業を通じ、サハラ以南のアフリカや南アジア、東南アジアを中心に、59の国・地域へ累計1000万台超を出荷。衛生環境の改善に寄与した人数は約1億320万人に達した。
「SATO」は「Safe Toilet」に由来する簡易式トイレで、少量の水で使用できる点が特徴。通常の水洗トイレが5~10リットルの水を必要とするのに対し、約500ミリリットルで利用可能で、においや虫の発生を抑える構造を備える。軽量で設置しやすく、水インフラが未整備な地域でも導入しやすい設計となっている。
同事業は2013年にバングラデシュで開始。現地パートナーと連携した生産体制により雇用創出にもつなげており、価格も1台5ドル程度に抑えることで低所得層への普及を進めてきた。近年は、ペットボトルを活用した手洗い装置「SATO Tap」など関連製品も展開し、衛生環境の包括的な改善を図っている。
また、ユニセフとの共同プログラムをはじめ、国際機関やNGOと連携し、難民キャンプなどにも導入を拡大。安全なトイレの不足が教育機会や生活の質に影響する課題の解決に取り組んできた。
LIXILは当初、2020年までの達成を目標としていたが、2025年に期限を延長。直近の出荷拡大により目標達成に至った。今後は2030年に向けた新たな目標を策定し、衛生環境のさらなる改善と事業の持続的成長を両立させる方針だ。
引用元記事:https://www.asahi.com/sdgs/article/16437237