バイオ科学株式会社、インドのSeidecosaa Biotech Private Limitedと提携 カイコ蛹由来の代替タンパク飼料事業を開始


動物用医薬品や飼料添加物を手がけるバイオ科学株式会社は、インドのバイオ企業Seidecosaa Biotech Private Limited(SB社)の第三者割当増資を引き受け、同社を関連会社化した。両社は、シルク産業で発生するカイコの蛹を活用した代替タンパク飼料事業を開始し、持続可能な養殖業の構築を目指す。

世界の養殖業界では、カタクチイワシなどを原料とする魚粉価格の高騰、いわゆる「魚粉ショック」が課題となっている。漁獲規制の強化や気候変動、為替影響などを背景に魚粉価格が上昇し、養殖事業者の経営を圧迫していることから、代替タンパク源の確保が求められている。

両社が注目したのは、シルク生産の副産物として発生するカイコ蛹だ。無農薬の桑を餌とするカイコ蛹は高タンパクでオメガ3・6・9などの脂質を豊富に含み、飼料原料としての潜在性が高い。インドでは年間約12万トンのカイコ蛹が産出されるが、多くが未利用のまま廃棄されているという。

SB社は、残留化学物質を出さない独自の無溶媒抽出技術を持ち、蛹から高品質なタンパクパウダーとオイルを分離生産することが可能。バイオ科学は持株比率25%超を保有し、社外取締役を派遣することで、日本の品質管理基準とインドの原料供給ネットワークを組み合わせた昆虫タンパク供給体制の構築を進める。

2026年1月には新工場が稼働し、初年度は月産150トン(年間1800トン)の生産を予定。製品はインド国内の淡水養殖市場に加え、欧州や南米のサーモン養殖向けにも輸出する計画で、5年後に売上高7億円超を目指す。

本事業では、未利用資源を高付加価値化するサーキュラーエコノミーの実現も視野に入れる。インド農村部に乾燥技術を導入し、蛹の全量買い取りを通じて農家の収入向上や雇用創出にもつなげる考えだ。

引用元記事:https://voix.jp/sdgs/sdgs/80123/