三生医薬、植物性カプセルの規格外品をたい肥に再生 地域循環モデルを構築

三生医薬株式会社は、植物性カプセルの製造過程で発生する規格外品を再資源化し、たい肥として地域農業に活用するプロジェクトを開始した。廃棄物削減と地域経済の活性化を両立させる取り組みで、SDGs目標12「つくる責任、つかう責任」への貢献を目指す。


規格外カプセルを資源へ転換

同社は、海藻由来の寒天・カラギーナンやトウモロコシ由来のでんぷんなど、食品用途にも使われる植物原料を用いたカプセルを製造している。これまで形状不良などの規格外品は産業廃棄物として処理されてきた。

今回のプロジェクトでは、これらの規格外カプセルをたい肥へと再生。年間約324㎥(約32万4,000リットル)の廃棄物削減を見込んでいる。


地域企業と連携した循環スキーム

本取り組みは、廃棄物処理・リサイクル事業を展開する庵原興産株式会社、たい肥製造・販売を手がける株式会社アサギリとの連携により実現した。

循環の流れは以下の通り。

  1. 三生医薬の製造工程で規格外カプセルが発生
  2. 庵原興産で適切な前処理を実施
  3. 富士宮市人穴のアサギリたい肥工場で発酵処理
  4. 地域農家へ供給

発酵工程では約60℃の高温状態を24時間以上維持し、微生物の働きで分解を促進。水分調整や攪拌を繰り返しながら、自然の力を活かしたたい肥へと再生される。


地域農業への波及効果

完成したたい肥は牛ふんを約50%含み、栄養価が高いのが特長。地元ホームセンターなどを通じて富士・富士宮地域の農家へ供給され、一部は県外にも出荷されている。

三生医薬の厚原工場近隣で農業を営むYAMATARO F&C代表の山村達也氏は、たい肥の活用により土壌状態が安定し、農作物の生育に好影響が出ていると評価している。


SDGs目標12への具体的貢献

本プロジェクトは、廃棄物削減だけでなく、地域企業との協働による経済循環モデルの構築という側面も持つ。製造業とリサイクル事業者、農業が連携することで、地域内で資源を循環させる仕組みを確立した。

三生医薬は今後も、環境配慮型の製造プロセスと地域共創を両立させながら、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化していく方針だ。

廃棄物だったカプセルが地域の土づくりを支える資源へと生まれ変わる——同社の挑戦は、循環型社会への具体的な一歩といえる。

引用元記事:https://voix.jp/sdgs/sdgs/78512/