住友ベークライト、バイオマスPFA樹脂を用いた難燃性プリプレグを開発

〜CFPを43%削減、航空機内装材向けに安全性と環境性能を両立〜

住友ベークライト株式会社は、航空機産業が掲げる2050年CO2ネットゼロの実現に向け、バイオマス由来のPFA(PolyFurfuryl Alcohol)樹脂を使用した難燃性プリプレグを開発した。

本製品は、航空機内装材など高い難燃性が求められる用途を想定しており、環境負荷の低減と安全性の確保を両立する新たなソリューションとして位置付けられる。非可食バイオマス由来のPFA樹脂をバインダーに採用することで、石油由来フェノール樹脂と同等の機械強度を維持しながら、カーボンフットプリント(CFP)を43%削減することに成功した。

新たに開発したPFAプリプレグは、航空機内装品に求められる高い難燃性、低煙性、低毒性(FST)基準を満たしており、14 CFR Part 25に準拠したOSUヒートリリース試験においても、従来の石油由来フェノール樹脂と同等の性能を確認している。また、従来品と同様の取り扱いが可能で、新たな設備投資や製造プロセスの大幅な変更を必要としない点も特長だ。

航空業界では、軽量化を目的にFRPの採用が進む一方、製造段階における石油由来原料の削減が課題となっている。特に熱硬化性樹脂はリサイクルが難しいことから、バイオマス原料の活用による環境負荷低減が求められており、同社の取り組みはサプライチェーン全体の脱炭素化に貢献するものといえる。

本製品は現在試作段階にあり、航空機メーカー向けにサンプル提供を開始している。今後は顧客評価を進め、2028年の量産開始を目指すとともに、航空機分野に加え、自動車バッテリーなど難燃性が求められる分野への展開も視野に入れていく。

引用元記事:https://voix.jp/sdgs/sdgs/77836/