公益財団法人石橋財団が運営するアーティゾン美術館は、2030年に向けて設定した温室効果ガス削減目標について、「Science Based Targets(SBT)イニシアチブ」から中小企業向けSBT認証を取得した。国内の美術館としては初の認証取得となる。
同財団は、スコープ1(直接排出)の排出量ゼロを維持するとともに、2020年を基準年として2030年までにスコープ2(購入電力由来)の排出量を100%削減することを目標に掲げている。加えて、スコープ3(サプライチェーン由来)についても排出量の把握と削減に取り組む方針だ。
具体的な施策として、アーティゾン美術館では2024年から再生可能エネルギーの導入を本格化。コーポレートPPA方式による太陽光発電の活用や、トラッキング付き非化石証書の購入を通じて、館内で使用する電力を100%再生可能エネルギーとする。作品管理や展示に不可欠な空調設備など、電力消費の大きい美術館運営においても、脱炭素化を進める。
さらに、2025年2月に増築を予定している石橋財団アートリサーチセンター(東京都町田市)では、太陽光パネルを大幅に増設し、使用電力の約2割を自家発電で賄う計画だ。残る電力についても非化石証書を活用し、同センター全体で再生可能エネルギー比率100%を目指す。
石橋財団は、文化芸術の振興に加え、近年はSDGs(持続可能な開発目標)を軸とした社会課題への対応を強化している。今回のSBT認証取得は、美術館活動と環境配慮を両立させながら、持続可能な社会の実現に貢献する姿勢を明確に示すものとなった。
引用元記事:https://voix.jp/sdgs/sdgs/77612/