VOIX、鉄製廃材24トンを価値ある一打へ 電動パワステ端材を活用したゴルフボールマーカーをアップサイクル開発

四輪車用電動パワーステアリング部品を製造する当社は、製造工程で発生する鉄製端材を活用し、ゴルフ用ボールマーカーへとアップサイクルする新たなプロジェクトを推進している。年間約24トン発生する端材を対象に、資源の有効活用と環境負荷の低減を両立させる取り組みだ。

本プロジェクトは、埼玉県が推進するサーキュラーエコノミー補助事業に採択され、循環型経済の実装に向けたモデルケースとして評価を受けた。通常、鉄製端材は電炉で溶解され再資源化されるが、その過程では多量のCO₂が排出される。そこで当社は、端材を溶かさず“そのままの形状”で再利用することで、環境負荷を抑えつつ新たな付加価値を創出する方法を模索した。

着目したのが、スペーサー端材のサイズ感と親和性の高いゴルフ用ボールマーカーだ。形状を活かしたデザインにより、素材由来の個性を残しながら製品化を実現。鉄素材特有の課題である錆への対策として、鍍金・塗装・コーティングの3種類の表面処理を採用し、耐久性と意匠性の両立を図っている。さらに、企業ロゴや名称のレーザー刻印にも対応し、ノベルティや記念品としての展開も可能とした。

ゴルフマーカー市場では、プラスチック製や既製品が主流だが、鉄製廃材をそのまま活用したアップサイクル製品は希少性が高い。国内ゴルフ用品市場は堅調に推移しており、2030年にかけて年平均2%台の成長が見込まれる中、環境配慮型製品としての差別化が期待されている。

本取り組みは、金属端材を単なるスクラップとして処理するのではなく、新たな製品価値へと転換できる可能性を示すものだ。実際に「エコプロ2025」への出展では高い関心を集め、来場者アンケートでは約4割が「使用してみたい」と回答。企業ゴルフコンペやCSR活動の記念品としての需要も見込まれている。

今後は、ゴルフマーカーにとどまらず、他のゴルフ用品や生活雑貨への展開も視野に入れ、販路をゴルフ業界以外の記念品・イベント市場へと拡大していく方針だ。
鉄製廃材を起点とした本プロジェクトは、資源循環と事業価値創出を両立するサステナブルな取り組みとして、さらなる展開が期待される。

引用元記事:https://voix.jp/sdgs/sdgs/76522/