――24人の職人による44種の寿司皿、10月18・19日に高岡で初披露――
富山県高岡市のツギノテ実行委員会は、富山県が掲げる「寿司といえば、富山」とのコラボレーションにより、伝統工芸と寿司文化を融合させた新プロジェクト「わたしたちの、工芸寿司皿 SUSHI PLATE」を発表した。
この取り組みは、地域に根付く工芸技術と寿司の食文化を掛け合わせ、富山の魅力を国内外に発信することを目的としている。
24人の職人が手掛けた44種類の寿司皿
プロジェクトには、富山県内の金属、漆、木工、ガラスなど多様な分野の職人・作家24人が参加。
回転寿司の皿をモチーフに、それぞれの感性と技術を生かした44種類の寿司皿を製作した。
これらの作品は、2025年10月18日・19日に高岡市で開催される「クラフトフェア ツギノテ」にて初披露される予定である。展示では、各皿に込められた職人の想いや制作背景も紹介され、技術とストーリーの両面から富山の工芸の魅力を伝える。
工芸と寿司文化を結ぶクラフトフェア
クラフトフェアの会場では、富山名物「ます寿し」の販売や鍛金職人による実演、さらに“しゃり柄”“しろえび柄”などを刻印できるワークショップも開催される。
来場者は、職人の技を間近に体感しながら、富山の食と工芸の新たな関係性に触れることができる。
また、年内には高岡市内の人気回転寿司店「粋鮨」にて、プロジェクトで製作された寿司皿を実際に使用した特別メニューの提供も予定されている。
富山の自然と工芸が生む新たな食体験
富山湾は、立山連峰の雪解け水が流れ込む“天然のいけす”と呼ばれ、約500種類もの魚が生息する豊かな海域を有する。
一方、高岡の工芸は400年以上の歴史を持ち、銅器や漆器など多彩な技が現代の生活に息づいている。
「工芸寿司皿」プロジェクトは、こうした富山の自然と文化を融合し、食卓を新たな発信の場とする試みだ。
未来へつなぐ地域ブランドづくり
ツギノテ実行委員会は、業種や世代を超えた連携を通じて“次のものづくり”を生み出す活動を展開しており、本プロジェクトもその一環として実施される。
文化庁の補助を受け、地域ブランディングと工芸の価値向上を目指す。
また、富山県が掲げる成長戦略「幸せ人口1000万~ウェルビーイング先進地域富山~」にも寄与する取り組みとして期待されている。
終わりに
「わたしたちの、工芸寿司皿 SUSHI PLATE」は、寿司という日常的な食文化と、富山の伝統工芸を結びつけることで、地域資源の新たな価値を創出するプロジェクトである。
職人たちの技と感性が生み出す特別な皿の上で味わう富山の寿司を通じて、地域の豊かさを次世代へとつなぐ。
引用元記事:https://voix.jp/sdgs/sdgs/72102/