株式会社BULL(栃木県宇都宮市、CEO:宇藤恭士)とアリアンスペース社(フランス・レミューロ、CEO:David Cavaillolès)は、宇宙デブリ低減に向けた協力体制をさらに強化することを発表しました。両社は、Ariane6ロケットへの宇宙デブリ化防止装置「HORN」の搭載に関する実現可能性の検討を進め、2027年からの飛行実証を目指すことで合意しました。
背景:持続可能な宇宙利用への取り組み
2024年、両社は宇宙における持続可能性の重要性を共有し、HORN装置をAriane6ロケットに搭載する可能性について覚書(MOU)を締結しました。検討の結果、装置を複数衛星打ち上げ用デュアル・ローンチ・システム(DLS)に実装することが有効であることが確認されました。
アリアンスペース社は、ESAの「Net Zero Space」協定に署名し、持続可能な宇宙活動を推進しています。今回の連携は、同社の持続可能性目標の達成と宇宙デブリ発生防止に直結する取り組みとして期待されています。
飛行実証に向けた今後のステップ
両社は、2027年以降に予定されるAriane6ロケットの打ち上げ枠を活用し、DLS上でのHORN装置の飛行実証を進めます。この実証により、宇宙デブリ低減の有効性を確認するとともに、持続可能な軌道利用の新たなモデル確立を目指します。
株式会社BULLの事業とビジョン
BULLは「地球内外の惑星間の行き来を『当たり前』に」をビジョンに掲げ、宇宙デブリ防止装置や微小重力実験衛星の開発を行っています。栃木県宇都宮市を拠点に、産学官連携による技術開発を進め、SDGsへの貢献を目指しています。
アリアンスペース社の事業概要
アリアンスペース社は、ロケット打上事業を通じて、科学ミッションや通信・航行システムの向上を支援しています。創業以来45年間で、世界150以上の官民顧客に対し1,100機超の衛星を打上げてきました。
終わりに
株式会社BULLとアリアンスペース社による宇宙デブリ対策の連携は、持続可能な宇宙利用に向けた重要な一歩です。両社の技術と知見を結集することで、宇宙の未来がよりクリーンで持続可能なものになることが期待されます。今後の進展に注目が集まります。
引用元記事:https://voix.jp/sdgs/sdgs/70779/