欧州証券市場監督局(ESMA)、初の気候変動移行計画を発表

~2027年までに温室効果ガス排出量15.4%削減目標、持続可能な金融市場監督を推進~

2025年7月8日、EUの金融市場規制・監督機関である欧州証券市場監督局(ESMA)は、初めてとなる気候変動移行計画を正式に発表しました。本計画は、EUの気候目標に則り、ESMAの業務運営の脱炭素化を推進する重要な一歩です。

ESMAは、2023年を基準として、2027年までに温室効果ガス(GHG)排出量を15.4%削減し、2030年までに31.4%削減を目指すことを表明しました。これらの数値はパリ協定の温暖化抑制目標と整合しています。

具体的な取り組みとしては以下の3点が挙げられます。

  • 航空旅行におけるGHG排出管理のための年間GHG予算の導入
  • オフィススペースの占有率を最適化し、エネルギー効率を向上
  • 商品・サービス調達における低炭素選択促進のためのインセンティブ制度導入

本計画は現時点で利用可能なデータを基に策定され、今後は定期的に見直し、更新されていきます。ESMAは取り組みの進捗を年次報告書および環境報告書で毎年公表し、透明性と説明責任を確保します。

ESMAはこの気候移行計画を通じて、金融市場の監督機関として持続可能な社会の実現に先導的に貢献する姿勢を鮮明に示しました。

引用元記事:https://esgjournaljapan.com/world-news/46867