2025年6月17日、NesteはAmazonに対し、カリフォルニア州のサンフランシスコ国際空港およびオンタリオ国際空港で運航されるAmazon Airの貨物便向けに、2025年末までに合計7,500トンの「Neste MY Sustainable Aviation Fuel™（SAF）」を供給すると発表した。これにより、Amazonはオンタリオ国際空港で初めてSAFを導入・使用する企業となり、米国内の主要貨物空港における持続可能な航空燃料の普及が進展する。
Amazonは2040年までに全世界の事業活動でネットゼロを達成することを目標としており、航空貨物部門の脱炭素化においてSAFが重要な役割を担っている。Nesteとの協業は2021年にケルン・ボン空港での初供給から始まり、着実に拡大している。Nesteは2020年から北カリフォルニアにSAF供給網を整備し、サンフランシスコ国際空港には既存のパイプライン経由で、オンタリオ国際空港にはロサンゼルスのターミナルから再生可能ディーゼル燃料を使用した専用トラックでSAFを輸送している。
NesteのSAFは、使用済み食用油や動物性脂肪廃棄物など100%再生可能な原料から製造されており、従来のジェット燃料と比較して最大80%の温室効果ガス排出削減が可能だ。Nesteの再生可能製品部門 シニア・バイスプレジデントCarl Nyberg氏は、「今回の供給は、航空および貨物運航においてもSAFが実現可能な選択肢であることを示している」と述べ、既存の燃料インフラと連携しながら航空業界の脱炭素化がさらに加速すると期待を示した。
