SDGs12番とは?
最近ネットやテレビなどを通して見聞きすることが増えた「SDGs」。
SDGsの目標12「つくる責任つかう責任」は、持続可能な生産と消費の形態を確保すること、つまり、少ない資源でより多く、より質の高いものを得られるような生産と消費のパターンを作り上げることを目指しています。
資源を維持し続けながら、消費者の生活ニーズに応えていくために、生産者(つくる側)には、環境や資源を守りながら少ない資源でより質の高いものを生み出す生産方法の確立と生産工程でのエネルギー消費や廃棄物の発生の抑制が求められ、そして消費者(つかう側)には、ふだんから余分に購入し過ぎない、食材などはできるだけ使い切る、調理されたものはできるだけ残さないことなどを意識した生活の実践が求められています。
ヒストリー
2016年、大阪市内で2才の長男と、生まれたばかりの次男を育てていました。
毎日起きている間は、休みなく「ママママ!」という要求に応え、トイレもご飯を座って食べることもできない日々を過ごしていました。長男が2さいの時にカラフルなぐみが大好きになりました。
イヤイヤ期真っ最中の長男は、添加物まみれのカラフルなグミが大好きでした。
私はおやつストレスに悩みました。
加工食品に多く含まれる添加物を幼い子どもに与えることへ大きな抵抗を感じているという親御さんも少なくはありません。おやつストレスがきっかけで息子を不用意に怒ってしまうことが本当に嫌でした。
1つ1つはとても小さな日々の育児ストレスですが、それをお母さんは24時間365日対応することになります。育児ストレスというものが、産後うつや虐待問題にまで発展する可能性があることを、私は身を以て知りました。
同じ経験をしているママを減らしたい!製造経験ゼロからの挑戦
市販のおやつは「無添加」と表示されていても添加物まみれ。残り1割の本物の無添加おやつは茶色くてかたくて子どもは食べてくれません。
なんでカラフルで甘くて、柔らかい本物の無添加おやつが売ってないのかな?って思っていたとき、和歌山県かつらぎ町という町で大量に廃棄された柿を目にしました。
「これでグミをつくろう」そう閃きました。2016年の冬のできごとです。
三男を産んで1ヶ月後に、縁もゆかりもないかつらぎ町に移住。
当時、会社員だった私は製造経験なんてなく、ノウハウもお金も時間もありませんでした。
子どもが大好きなカラフルで美味しいグミを、廃棄フルーツを使って無添加でつくれないか。それができれば、自分と同じようなストレスを抱えている育児中のお母さんたちの負担も減らすことができるのではないかと思いました。
2018年に大阪市立大学・畿央大学との共同開発が実現。企画から販売まで4年という歳月がかかりました。
農家が廃棄する廃棄及び規格外フルーツを買い取り、和歌山を中心にした5つの障害者福祉施設で加工から発送までを業務委託。加工には最大48時間と手間がかかるが、地域に農福連携の新たな繋がりが生まれている。
元WEBマーケターの経験を生かし、インスタグラムで販売前からファンを獲得。発売開始5時間で150セット完売。現在は生産が追いつかず販売ストップ。予約待ち800名。
無添加こどもグミぃ〜。とは何か
実際はグミのような食感のドライフルーツで、原材料は和歌山県の規格外フルーツだけを使用しています。
ゼラチンも砂糖も着色料もレモン果汁すら入っていません。果物を特殊な技術で36時間かけて乾燥させて作り上げました。
●他の無添加おやつとの違い
・和歌山県の廃棄 、規格外フルーツ100%ゼラチン、砂糖など何も添加していない。フルーツを特殊な技術で乾燥させただけの無添加ドライフルーツ
・和歌山の5ヶ所の障害者福祉施設で加工、袋詰め、発送まで行っている
・季節のフルーツミックスが1袋に入っている
●賞味期限 12ヶ月
無添加こどもグミぃ。のやまやまオンラインショップ (shop-pro.jp)
後世に残る事をしたい!人生をかけて「子どもにとっていい社会をつくる!」という山に登っている。
『子どもにとっていい社会をつくる!』、私たちはこの山に登っています。
そのためにお母さんをニコニコさせたい。あらゆる育児ストレスを、1つ1つ地域課題をアップサイクルすることで解決していきます。
アフリカでもマンゴーが日常的に廃棄され社会課題になっている現実があります。
和歌山から世界へ!!アフリカのマンゴーで無添加こどもグミ~ぃをつくることがひとつの課題になっています。
猪原有紀子とは
🟣 株式会社やまやま 代表取締役
🟣 日本アントレプレナー大賞
1986年大阪府吹田市出身
2009年、同志社女子大学 学芸学部 情報メディア学科 (現)メディア創造学科 を卒業。
株式会社セプテーニに入社。
三人の出産を経て2018年、和歌山県かつらぎ町に移住。
2019年、農業で起業。2020年10月、和歌山県の廃棄フルーツをアップサイクルした「無添加こどもグミぃ〜。」を発売。2年で累計5万袋突破。農家のフードロスの解決、障害者雇用を創出などSDGsへの取り組みが反響を呼びメディア取材は120件を超える。
2022年1月26日、800坪の耕作放棄地を生まれ変わらせた観光農園およびキャンプ場「くつろぎたいのも山々」オープン。オープン1年で2000人が全国から訪れ、グーグルの口コミ170件オール星5つ。
ボランティアの受け入れは200回以上、その中から20代の移住者が2名誕生。
「社会課題を解決しながら子どもにとっていい社会を残す」がMission。