東邦ガス株式会社、カーボンニュートラル戦略を更新 e-メタンや水素活用で2050年脱炭素を加速

東邦ガス株式会社を中心とする東邦ガスグループは、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた中長期方針「2050年 カーボンニュートラルへの挑戦」を更新した。国際情勢の不安定化や資材価格の高騰、政策動向の変化などにより脱炭素投資の不確実性が高まるなかでも、安全性と安定供給、経済性を重視する「S+3E」の考え方を軸に、段階的な脱炭素化を進める方針を示した。

同グループは、天然ガスの普及拡大による足元の低炭素化を進めるとともに、供給するエネルギーそのものの脱炭素化にも取り組む。具体的には、e-メタンやバイオガス、水素、再生可能エネルギー、カーボン・クレジット、CCUSなどを組み合わせ、社会全体のCO₂排出削減に貢献するエネルギー供給モデルを構築する。

数値目標として、2030年にはガスのカーボンニュートラル(CN)化率を5%、電力は25%に引き上げ、2040年にはそれぞれ40%、50%に拡大する計画だ。社会全体のCO₂排出削減への貢献量は、2024年度実績の55万トンから、技術革新が進む場合には2030年度に2020年度比で50万トン削減、2040年度には同300万トン削減を見込んでいる。最終的には2050年にサプライチェーン全体でのカーボンニュートラル達成を目指す。

需要側の取り組みとして、業務用分野では天然ガスへの燃料転換やZEB対応、地域冷暖房の拡大、オンサイト水素の導入を進めるほか、太陽光発電や蓄電池、CO₂フリー電力、カーボン・オフセットガスなどのサービスを拡充する。家庭向けには家庭用燃料電池「エネファーム」や太陽光発電、ハイブリッド給湯器、蓄電池の普及を促進し、時間帯別料金や余剰電力の買取サービスなどを通じてZEH化と省エネを推進する。

供給面では、愛知県知多市でのe-メタン実証や米国産バイオガスの試験調達、ブラジルでのバイオガス実証検討を進めるほか、自治体と連携したJ-クレジット創出にも取り組む。さらに、知多緑浜水素製造プラントの活用やメタン熱分解による水素製造技術、水素輸送技術の開発も進めていく。

CCUS分野では、工場排ガスや大気からのCO₂回収技術の開発を進め、回収したCO₂をe-メタン製造やコンクリートへの固定化に活用する可能性を探る。また、再生可能エネルギー電源や蓄電所の開発、知多火力発電所の高効率化と将来的なゼロエミッション化にも取り組む。

海外では北米や豪州、アジアなどでe-メタンやバイオガス、再生可能エネルギー、水素、カーボンクレジット創出事業を展開する計画で、国内外で脱炭素ソリューションの拡大を図るとしている。

引用元記事:https://xn--q9ji3c6d676qnnlo0fgmgrr6k.com/2026/03/09/news-3765/