産前産後ケアホテル「ぶどうの木」(京都院・浦和院)は、流産・死産・新生児死を経験した女性を対象とした滞在型ケアプラン『養生ステイ』の提供を開始した。周産期グリーフに特化した滞在型ケアプログラムは、日本では初の取り組みとなる。
『養生ステイ』は、悲嘆を「克服する」ことを目的とせず、心と身体を同時に休める時間を提供する点が特徴だ。利用者はプライバシーに配慮された個室で、会話や行動を強いられることなく過ごすことができ、必要に応じて研修を受けたスタッフによる静かな傾聴支援を受けられる。
食事面では、身体の回復を重視した薬膳スープなど“養生”の考え方を取り入れたメニューを提供。台湾などアジア圏に根付く身体ケア文化と、欧米で発展してきたグリーフケアの考え方を融合し、日本の女性に適した回復の場を目指す。
厚生労働省の統計によると、年間の死産数は約1万4千件に上り、妊娠初期の流産を含めると、赤ちゃんとの別れを経験する女性は年間約16万人に達すると推計される。一方で、日本国内では、医療的ケア後の心身回復を支える専門的な滞在施設は限られており、支援の空白が課題とされてきた。
『養生ステイ』は、京都市の産後ケア事業で培った知見をもとに設計され、流産・死産・新生児死を経験した女性が、安心して「何もしない時間」を過ごせる環境を提供する。料金は1泊37,800円(税込)から。
「ぶどうの木」は今後も、産前産後に限らず、周産期の喪失体験に寄り添うケアの選択肢を広げ、心身の回復を支える取り組みを進めていく方針だ。
引用元記事:https://voix.jp/sdgs/sdgs/78116/