竹製品メーカーの株式会社ヤマチク(熊本県)は、2026年1月23日から「自己申告型給与制度」を導入したと発表した。社員が自身の貢献内容と希望する給与額を申告し、会社との合意をもとに給与契約を結ぶ制度で、熊本県内の企業では初の取り組みとなる。
同制度では、社員が過去の実績だけでなく、今後1年間に果たす役割や貢献内容を明確にした上で希望給与を提示する。会社側はその内容を踏まえ、投資としての妥当性を協議し、双方合意のもとで給与を決定する仕組みだ。導入により、年間の給与総支給額は約1,100万円増加する見込みとしている。
ヤマチクによると、従来の評価制度では、個々の貢献と報酬の関係が見えにくく、待遇への不満や他者比較が生じやすい課題があった。自己申告型給与制度を通じて、社員が自らの仕事と責任を言語化し、主体的に働く環境づくりを進める狙いがある。
制度導入にあたっては、全社員と個別面談を実施。業務改善や新たな挑戦に関する提案が具体化され、役割や権限の見直し、新たな役職の設置につながったケースもあるという。社員からは「仕事への責任感が高まった」「自分の成長と向き合う機会になった」といった声が上がっている。
熊本県では最低賃金の上昇や半導体関連企業の進出により、人材獲得競争が激化している。ヤマチクは、こうした環境変化に対応しつつ、社員一人ひとりが納得感を持って働ける組織づくりを進める方針だ。