朝日新聞グループでウェブアクセシビリティ支援を手がけるソフトウェア会社アルファサードは、2月8日投開票の衆院選を前に、小選挙区立候補者の選挙公報を読み上げた音声を無料で提供するウェブサイト「やさしい選挙」を公開した。視覚障害のある人や、文字情報を読むことが難しい人でも選挙情報にアクセスしやすい環境づくりを目的としている。
選挙公報は、候補者や政党の政見などをまとめた公式文書で、紙媒体のほか、各選挙管理委員会のウェブサイトでPDF形式でも公開されている。点字版や音声CDが用意される場合もあるが、今回の衆院選は解散から投開票まで16日間という「超短期決戦」となり、点字版の作成・配布が間に合わない可能性が指摘されている。このため、ウェブ上の選挙公報の重要性が一段と高まっている。
一方、アルファサードの調査によると、選管サイトで選挙公報のPDFを探しにくいケースが多いほか、音声読み上げソフト(スクリーンリーダー)で正しく読み上げられないPDFも少なくないという課題がある。
2月3日に公開された「やさしい選挙」では、各都道府県選管が公開している小選挙区立候補者の選挙公報をもとに、合成音声(ニューラル音声)を用いて独自に作成した読み上げ音声データを掲載。東京都など、選管側がすでに音声データを公開している一部の都県については、該当サイトへのリンクを設けている。
今回の衆院選小選挙区では、定数289に対して全国で1119人が立候補している。アルファサードによると、選管が音声データを公開している都県を除き、800人以上分の選挙公報をすべて音声化した。利用にあたってはユーザー登録やログインは不要で、誰でも無料でアクセスできる。
同社は「年齢や障害、利用環境にかかわらず、誰もが選挙情報にアクセスできる社会の実現をめざす。今後も国政選挙や地方選挙を通じて、選挙のアクセシビリティ向上に取り組んでいく」としている。
引用元記事:https://www.asahi.com/sdgs/article/16331349