神奈川県大和市を拠点とするマシマロワークスは、代表の井出葵氏が中心となり、SDGs(持続可能な開発目標)に基づく社会貢献活動を展開している。主な取り組みは、チャリティーシートクッションの製作・販売を通じた寄付活動で、貧困や不平等の解消を目指し、パレスチナの子どもたちへの支援につなげている。
マシマロワークスは、井出氏が一人で運営する零細企業。井出氏は4歳と1歳の子どもを育てる母親として、「子どもを守りたい」という強い思いを原動力に、SDGsの「1.貧困をなくそう」「10.人や国の不平等をなくそう」「17.パートナーシップで目標を達成しよう」などに関連する活動に取り組んでいる。
その象徴的な取り組みが、チャリティーシートクッションの製作だ。2024年5月、相模原駅で開催された「パレスチナのハート アートプロジェクト(PHAP)」の絵画展を訪れ、パレスチナの子どもたちが描いた作品に触れたことをきっかけに、支援を形にすることを決意した。PHAPは、パレスチナ難民キャンプでの美術教室や絵画展を通じ、アートによる支援を行う市民団体である。
井出氏はPHAP代表の上條陽子氏と相談の上、子ども向け木製ハイチェア用のシートクッションを企画。全6柄を展開し、販売による利益はすべてPHAPに寄付され、ガザ在住の芸術家支援やアート展示、ワークショップの運営資金として活用されている。2025年には5万3900円、4万2000円の寄付を実施し、購入者からも共感の声が寄せられているという。
また、マシマロワークスは地域との連携にも力を入れる。商品のラベル貼りや検品作業を、大和市の社会福祉法人すずらんの会が運営する「ワークセンターやまと」などの就労支援事業所に委託。働く場の創出を通じて、SDGsの「8.働きがいも経済成長も」「11.住み続けられるまちづくり」にも貢献している。
井出氏は「零細企業でも、できる範囲で少しずつ行動を起こせば、社会に良い影響を与えられる」と話す。ユーザーからの応援や共感を励みに、今後も寄付活動を継続し、社会貢献と事業成長の両立を目指す考えだ。
1983年兵庫県明石市生まれの井出氏は、大学卒業後にニトリで勤務し、インテリアコーディネーター資格を取得。店舗運営や新規事業に携わった後、2023年に独立してマシマロワークスを創業した。日々の暮らしを「楽に、楽しく」するアイテムづくりを軸に、リアルな生活から生まれた発想を商品化している。
マシマロワークスの取り組みは、規模の大小にかかわらず、企業が社会課題に向き合えることを示す一例だ。1人社長の小さな挑戦は、地域や世界に静かな広がりを見せ始めている。
引用元記事:https://voix.jp/sdgs/sdgs/76221/