J-ECOL、剥離紙リサイクルのトレーサビリティ実証実験を11月に開始 — 企業連携で資源循環の透明性向上

一般社団法人ラベル循環協会(J-ECOL)は、シールやラベル製品に使用されるラベル台紙「剥離紙」のリサイクル効率化を目指し、回収から資源化までのプロセスを情報化するトレーサビリティ実証実験を2025年11月より開始します。本実証実験には複数の企業が参加し、剥離紙の透明性ある再資源化システムの構築を目指します。

剥離紙はリサイクルが困難な資源とされ、多くは焼却処分されてきました。J-ECOLは、回収から製紙企業での再資源化までの各プロセスにID管理を導入し、データの可視化を通じて信頼性の高いリサイクルスキームを確立します。また、離解可能粘着紙の採用により、従来のリサイクルの障壁となっていた粘着剤問題にも対応します。

実証実験の概要:

  • 期間:2025年11月4日〜12月26日(2か月間)
  • プロセス:剥離紙回収 → 古紙回収企業による品質確認・ベール加工 → 製紙企業で段ボール・板紙等に再資源化
  • 参加企業:株式会社イワフチ、株式会社エヌビーシー、大阪シーリング印刷株式会社、KGホールディングス株式会社、寿精版印刷株式会社、株式会社サトー、ZACROS株式会社、セキスイハイム工業株式会社、株式会社坪野谷紙業、TOPPANインフォメディア株式会社、株式会社日誠産業、日本製紙グループ、株式会社丸信、萬誠社印刷株式会社、株式会社LIXIL など

J-ECOLは、本実証実験を通じて剥離紙を「廃棄物から資源へ」と転換し、年間約9万3000トンの再資源化を目指します。これにより、資源の有効活用と循環の透明性を確保し、持続可能な社会の実現に貢献することを狙います。

引用元記事:https://voix.jp/sdgs/sdgs/72283/